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「地声のような高音を出そう!」講座

こんにちは、ボイストレーナーのたいとです。

今回は、地声のような高音を出すための考え方・トレーニング方法を解説していきます。

 

ちなみに、今回目指す高音は、「張り上げと紙一重」に”聴こえる”ぐらいの力強い高音をイメージしてます。

こんな感じです。

【参考音源:地声的な高音】


 

でも実際は張り上げでもないし、喉も苦しくならないのでご安心ください笑

では、やっていきましょう〜。

完全な地声はE4(真ん中のミ)まで!

まず、地声のような高音は、

どんなに地声に聞こえる高音も、裏声の成分(筋肉)が混ざっている

と考えてください。

 

それは、松崎しげるさんでも、西川貴教さんでも、髭男の藤原さんでも

人間なら、誰でも一緒ですw

 

そもそもE4(真ん中のミ)以上は、人間であれば裏声の要素が入り込まないと、

地声のような響きで発声できないようになっているのです。

 

だから、例えば

 

Aさんは100%の地声でE4(mid2E)までしか出ないけど、

Bさんは、100%の地声でC5(hiC)まで出せる!

 

みたいな不公平なことは10000%起きないので、その点は安心してくださいw

 

純粋な地声は、個人差はあれど、人間であれば、E4かF4までです。物理的に決まっているのです。

 

だからこそ、地声に聞こえる高音を出したければ出したいほど、

まずは裏声を極めていくことが大切になります。

 

いきなり、「地声で高音を出すぞー」と意気込んで練習すると、一発で声帯ポリープ(声帯にできる怪我)

で手術になる可能性は普通にあるので、気をつけてくださいね汗

 

裏声に関しては、事前準備になるので、

動画講座① 地声と裏声を分けよう

動画講座② 地声と裏声を鍛えよう

を後で復習しておいてください。

裏声の練習をしていただけるのを前提に、この先の解説を進めていきます。

壁ドン ×  地声のような高音

ちょっと、ここで質問です。

何か重たい物を持ち上げる時って、「ウン!!」って力が入ったりしませんか?

 

あれ、別に声を出そうと思ってもいないのに、「うん!」とか「ゔ!」って声が出るじゃないですか。

 

それって、身体に”正しい”力が加わると、その力が喉に伝わって、

声を出すために存在する「声帯」という2枚のパーツが、自動的に、”強くくっつく”からなんですよね。

 

で、そいういう時って、かなり力強い声も出しやすいし、パワフルな地声感のある声になりやすいのです。

 

だからこそ、「そんな状況を意図的に自分で作ってしまえばいいじゃないか!」というのが今回のトレーニング方法です。

STEP① 壁に両手をおしつける

どんなポーズでもどんな形でもいいので、とにかく両手を壁に強く押し付けてください。

この時、グッと強く押し付けるのがポイントです。

STEP② STEP①の状態で地声を出していく

両手を押し付けたら、そのまま地声を出していきましょう。

最初は無理して高音を出すのではなくて、無理なく発声できる範囲で発声しましょう。

例えば、今E4までしか発声できないのなら、E4までで大丈夫です。

STEP③ ポルタメントで繋ぐ

STEP②である程度高音もパワフルに発声できる状態になってきたら、

音階で練習するのではなくて、

サイレンみたいに、「エ」で、下から上まで繋いでみましょう。

(もちろん、この時も両手で壁を押したままですよ。)

 

やりづらかったら、「ア」でもOKです。

これは、一番最初にのせた音源そのままですね。

 

【参考音源:地声のような高音(サイレン)】

※音声は、D5(hiD)付近まで出しています。

STEP④ 補助なしでやる

最後に、両手を壁から離してやってみましょう。

【参考音源:地声のような高音(サイレン)】

 

もちろん、一発でできるわけじゃないです。かなり難しいと思います。

でも、時間をかけてでも習得するくらいの価値はあると個人的には思っています。

 

パワフルな高音を出せれば、それだけで表現の幅が一つ増えて、聴いている方の心をグッと掴むような歌声になりやすいのは事実としてありますからね。

あとは、やっぱり力強い高音は単純にかっこいいですよね。笑

音域は、根性論じゃない

一つ、最後に大事なことをお伝えしておくと、

地声のような高音は、一音一音、地道に音域を伸ばしていくものではありません。

 

大事なことなので、もう一度言いますね。

 

一音一音、毎日のトレーニングで地道に筋トレのように伸ばしていくものではありません。

 

地声のような高音は、根性論じゃなく技術なんです。

 

もちろん、毎日トレーニングをするのは大事ですが、音域が伸びる時は、急激に伸びます。

そして、それを長期に渡って何回も繰り返します。

 

もちろんこれは、コツで一瞬で伸びるという意味じゃないです。

 

毎日正しいトレーニングを積み重ねた人だけが経験できることです。

正しいトレーニングができていれば、一音ずつ無理して伸ばすなんてことは経験しないはずです。

 

むしろ、そういった根性論的なトレーニングは喉にも負担がかかるし、危険です。

 

そこは絶対に忘れないでくださいね。

まとめ

今回の講義をまとめます。

 

①純粋な地声はE4(真ん中のミ)まで。それ以上はどんなに地声に聞こえても裏声の力が必要。

②音域は、一音一音伸ばすわけではない。技術で習得するもの。根性論は危険。

 

いかがでしたでしょうか。

かなり難しい技術ですが、一緒に頑張っていきましょう^^

 

どんどんアウトプットもしてくださいね!

最後までご覧いただいてありがとうございました。

POSTED COMMENT

  1. masa より:

    すごいです…先生みたいに地声みたいな声を保って高音だしたいです。

    やっぱり裏声は重要なんですね。地声でずっと練習してたので反省です。

    貴重な講座ありがとうございました!

    • たいと より:

      masaさん、アウトプットありがとうございます^^

      ”地声で高音を出したければ出したいほど、裏声が重要”なんですよね^^

      ここは結構、勘違いされがちなポイントなので、masaさんの中で整理に繋がっていたら嬉しいです^^

      これからもよろしくお願いします^^

  2. キャッツン より:

    地声と裏声には密接な関係があることを教えてくれました。どうしても2つは別物だというイメージが強いので、とても勉強になります。

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